「梅田望夫氏の開き直り」について

My Life Between Silicon Valley and Japan梅田望夫さんのインタビュー記事が話題になっている。

日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く(前編) - ITmedia News


で、それを池田信夫さんが取り上げたのだけど、かなりいただけない箇所があったので取り上げてみる。

梅田望夫氏の開き直り


私は、この原因は「日本人の国民性」だとは思わない。それは戦後の日本企業システムの鏡像である。長期雇用のもとでは、絶えず他人の噂話による「360度評価」にさらされるので、ちょっとした失敗やトラブルがあると、そのreputationが数十年にわたって社内で積み重なり、出世に大きく影響する。このシステムはモラルハザードを抑制する上では強力な効果を発揮するが、上司を批判できず転職という逃げ場もないため、そのストレスが匿名による悪罵にはけ口を求めているのだ。

日本をだめにしているのは、このような日本企業の家父長的な構造と、それにチャレンジしないでストレスを飲み屋やウェブで発散するサラリーマンだ。はてなは結果的には、こうした卑怯者に「ガス抜き」のプラットフォームを提供することによって、この救いのない(梅田氏も嫌悪する)システムを延命する役割を果たしている。このアーキテクチャを個人が変えることはできないが、はてなの取締役である梅田氏には現状を改善する意思決定は可能だ。それをしないで他人事のように「残念」というのは、加害者の開き直りにしか見えない。


※太字は僕の強調です


梅田さんへの指摘はさておき、サラリーマンがチャレンジしないでストレスを飲み屋やウェブで発散するだって?

一体この人は何を言っているのだろう。

サラリーマンはチャレンジしないのでなく、できないんだって。経営者にさせてもらえない。

この人は実名でブログを書いているサラリーマンはごく少数しかいない理由を考えたことはあるのだろうか?

最近はコンプライアンスだか守秘義務だかそういうのもうるさいけど、何より社員が会社以外で何かを表現するなんというのを会社・上司は極度に嫌うんだってば。

新しい、挑戦的な試みをやろうとしても全力で潰す経営者、上司が大部分という日本の風土を圧倒的に無視した発言だと言わざるを得ない。

上司を批判できず転職という逃げ場もないため、そのストレスが匿名による悪罵にはけ口を求めているのだ。

なんか違う。なんだかサラリーマンをやたらと見下したように感じてしまう。サラリーマンが求めているのは愚痴や悪罵を吐き出す場だけじゃない。


馬鹿な上司や経営者に邪魔されず、クリエイティブな表現をできる場を求めてウェブで表現しているサラリーマンも数多く居るって事を無視しないで欲しい。